珈琲茶館 左岸

マルテロドーロは、喫茶店「左岸」の敷地内にあります。
左岸の店内には、マルテロドーロの商品が展示してあります。オーダーの打ち合わせや、製作体験後のひと休みは、こちらでコーヒーや紅茶と共に。
ティータイムや気分転換のついでに、ちょっとオーダーや修理のご相談にいらっしゃるお客さまもいらっしゃいます。

アトリエと隣り合う左岸は、1989年(平成元年)の12月に開店した喫茶店。
元は料理旅館だった日本家屋の一部を改装したお店で、まだ ”古民家カフェ” という呼び名が一般的になる前から営業しています。

およそ150年前、明治時代の建物。
今でも、当時のお客様がいらっしゃって、今もいいけど昔も良かったと言ってくださいます。
白漆喰の壁と、梁の見える高い空間がすてきなお店でしたが、老朽化によりやむなく閉店、取り壊しとなりました。

現在の左岸も、やはり築150年。かつての大広間を改装して、2017年にオープンしました。
床を落として靴のまま入れるようにし、厨房やカウンターなどの設備を整えましたが、床の間や欄間、壁、天井などは手を入れずそのままで、明治の瀟洒な雰囲気が感じられます。
庭に面したかつての廊下部分は、全て吹き述べガラスの戸なので、旧左岸よりお庭がよく見えるようになり、とても気持ちの良い空間です。

コーヒーは一杯ずつドリップし、ジノリやレイノー、ミントンなどの美しいカップでお出しします。本場イタリアのエスプレッソマシンで淹れたカプチーノや、香り高い紅茶も。
ケーキはお店の厨房で焼いています。風味が損なわれるのを嫌って冷凍保存をしないため、いつも全種類あるとは限りません。
全てのメニューについて、採算よりも材料の質とおいしさを優先するという、ちょっと変わったお店です。

店内にはギャラリースペースがあり、マルテロドーロの作品が展示してあります。年に2回、新作展をしますが、できあがると待ちきれずに並べてしまったりします。
特に1点ものは、写真を撮ってからこちらに載せるまでの間に売れてしまうこともあります。
やっぱり実物を見てみたい!という方、ぜひお立ち寄りください。

大きな庭石を惜しみなく使った庭は、もちろん建物と同時に造られた150年ほど前のもの。ドウダンツツジと紅葉の庭です。
全体に苔がむした庭には、目線の高さには樹齢300年をこえるドウダンツツジが、高い所には紅葉が枝を伸ばしています。
春になると木々がいっせいに葉を出し、庭が元気な若緑色になります。ドウダンがすずらんのような白い花を咲かせたあとは、夏に向けて緑が濃くなります。

暑すぎる夏を超えると、ドウダンも紅葉も徐々に黄色く、やがて赤く色を変えていき、喫茶店内からは視界いっぱいに秋の景色となります。冬には一部の常緑樹を残して葉が落ちてしまいますが、雪が枝に積もった景色もまた、とてもきれいです。
ゆっくりしたい午後のティータイムに、ぜひお越しください。

珈琲茶館 左岸
〒500-8084 岐阜県岐阜市松屋町1番地
058-262-0351
営業時間:火水金土の11:30〜16:30
(16時ラストオーダー)